Google Workspace 退職者のメールアカウント削除手順
Google Workspaceにおいて、退職者のメールアカウントを削除する際の一般的な手順をまとめました。セキュリティとデータ保全のために、以下の手順に沿って慎重に進めてください。
1. アカウント削除前の事前準備とデータ移行
アカウントを削除すると、紐づくデータ(メール、ドライブ、カレンダーなど)も削除されます。重要なデータは事前に移行またはバックアップしておく必要があります。
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重要なデータの移行・バックアップ
- メールデータの移行:後任者やアーカイブ用のアカウントに、メールデータを移行します。Google管理コンソールの「データ移行」機能が便利です。
- Google ドライブのオーナー権限移行:退職者がオーナーになっている重要なファイル(共有ドキュメント、スプレッドシートなど)は、他のユーザーにオーナー権限を移行します。特に「共有ドライブ」にないファイルに注意が必要です。
- カレンダーや連絡先の移行:必要に応じてカレンダーや連絡先をエクスポートし、後任者のアカウントにインポートします。
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セキュリティ対策とアクセス権の剥奪
- パスワードの変更:最終出社日には、管理者コンソールからパスワードをリセットし、不正アクセスを防止します。
- ログインクッキーのリセット:すべてのデバイスやブラウザから強制的にログアウトさせます。
- 2段階認証の無効化:設定されている2段階認証やセキュリティキーを無効にします。
2. アカウントの削除手順
データ移行とセキュリティ対策が完了したら、以下の手順でアカウントを削除します。
- Google 管理コンソールにログイン:管理者権限を持つアカウントでログインします。
- ユーザー管理画面へ移動:左メニューから「ディレクトリ」→「ユーザー」を選択します。
- 対象ユーザーの選択:削除したい退職者のユーザー名をクリックします。
- ユーザーの削除:画面上部または右側にある「ユーザーを削除」をクリックします。
- データ移行オプションの確認:表示されるデータ移行のオプションを再度確認します。
- 最終確認と実行:内容を確認し、「ユーザーを削除」を実行します。
注意点
- 削除後の復元:アカウントを削除しても、通常20日以内であれば復元が可能です。20日を過ぎるとデータは完全に削除され、復元できなくなります。
- アカウントの一時停止:すぐに削除せず、ログインを停止(サスペンド)してデータを保持しておくことも可能です。
- 共有ドライブの利用:重要な組織データは最初から共有ドライブに保存することで、退職時のデータ移行の手間を大幅に削減できます。